2022年度の健康経営宣言を宣誓しました。
健康経営宣言
私たちキョーセーは、役員及び社員一人ひとりが
その心身の健康を基盤とし、
大いなるチャレンジ精神とたゆまぬ努力・向上を日々心掛け、
真の意味でのホワイト企業を目指して、前進し続けます。
キョーセー株式会社
代表取締役社長 木下寛之
目次
1.健康経営の目的
1-1. 健康経営という結論に至るまでのキョーセーについて
2.健康経営組織体制
3.花いっぱい推進委員会
4.心の健康づくり推進体制
5.健康経営活動内容
6.健康診断結果の向上
7.表彰等
詳細
1.健康経営の目的
戦後の日本は、今まで世界に類を見ない高度成長を築き上げるとともに、その一方で歴史上類い稀な猛スピードで少子高齢社会へと突き進んでいます。そのような中、私たちはただ生産性をあげ、利益を追い求めるだけでなく、どのように人と人とが向き合い、経営者としては「人材活用」を、働く者としては達成感ややりがいといった「自己実現」を図っていけるかを課題として常に考えています。
私たちは企業として、自社の利益活動のみならず 近隣の地域のために、郷土・福井県のために、日本のために、そして国境なき社会全体のために常に貢献していきたいと考えています。私たちが持続可能な社会をつくろうと考えていくとき、また、個人の幸せを実現していく上でも、労使の枠を超え、経営者と従業員、そしてその家族の心身の健康の実現がその基盤として必要になります。
健康経営は、単に利潤活動の手段としてではなく、企業人として、日本国民として、また肌の色や性別、文化といった違いを越えた「人としての繁栄」のための必須要件であると考えています。
1-1. 健康経営という結論に至るまでのキョーセーについて
1990年代・バブル期もまた人の確保の困難な時代でした。私たちは今、「人材」を「人財」と考えていますが、当時は「人材」=「人手」でした。リゲインのⅭⅯ曲をご存じの方もいらっしゃることと思いますが、バブル期は何をしても儲かり、ある意味働いて成果を出し続けることが美徳とされた時代でした。サラリーマンやOLは酒やたばこや美食といった仕事帰りの飲み会やディスコに浮かれ、その華やかな時代が日本だけはいつまでも続くかのような錯覚があったと思います。しかし、バブルがはじけてみると、成人病という言葉は「生活習慣病」と呼ばれるようになり、一度失われた健康を取り戻すことは難しいのだと人々は気づくようになりました。その実態はキョーセーにおいても同様でしたが、なす術もわからず十数年の歳月が流れました。
最初の一歩を踏み出すきっかけとなったのは、健康保険制度で「生活習慣病予防健診」の補助支援が出来たことでした。始まると同時に、35歳以上の従業員を全員生活習慣病予防健診に行かせるようにしました。公用外出として健診を受ける時間に対して賃金を支払い、健診結果を会社に提出することで、定期健康診断の代わりとして健診費用を支給しました。
健診が始まり、健診結果が届いてみると予想以上にびっくりしました。高血圧や血糖値、脂質異常の数値が大変高く、会社全体の平均値は、県の平均も、全国平均も上回っていました。そこから就業時間中に、保健師による特定保健指導が開始されました。
2,3年経過しても、単発での保健指導ではなかなか数値は改善されず、まず従業員の健康増進と生活習慣病予防への意識づけが必要と考え、全員参加による健康セミナーを開始しました。3交替勤務なので、同じセミナーを、3回週を変えて実施しました。最初の頃は年に1回夏場だけでしたが、それでも少しずつ従業員の数値が低下し始め、また保健指導に参加することへの不満の声もなくなりました。
2015年からは協会けんぽとの「コラボヘルス」が始まり、単年度の健診と保健指導だけでなく、複数年度にまたがってデータを蓄積し、従業員を指導することができるようになりました。
一方で、2013年以降は、障がい者雇用に力を入れるようになりました。健常者・障がい者の違いを超えてナビゲーションシートを活用することにより、どのような方にも適切な配慮支援を行い、また相談窓口を設置し、セミナー受講とキャリアコンサルティングの機会を増やし、社員定着化を進めてきました。
2015年からは本格的にストレスチェックが始まり、相談窓口の設置に加えて、毎年1回のメンタルヘルスセミナーを開催することになりました。
その頃はまだ、体力のある若い人は体の不調も心の不調も考えられない、また年配者はメンタルの不調は「心の弱い人」として認められないという風潮がありました。
その中を臨床心理士、産業医、保健師、心療内科医、アサーション指導者、社会保険労務士というように毎年立場や見方の異なる講師を選任し、心の診断やワークショップも織り交ぜて啓蒙に努めてきました。そのお陰で、メンタル不調のセルフ予防や人を思いやる気持ちや体制が定着してきたと思います。
人は本当に困っている時に助けられると大変うれしいですし、そうして助けられた者は必ず他の人を助けようとします。一人ひとりの「違い」を認め、相手の人格と気持ちを尊重し、どのような時も敬意をもって接すれば、どんな人であってもメンタルヘルス不調に陥らずに済みます。
「できない」ことがあってもいい。「できない」ことはできる人に任せればいい。自分は自分の出来ることで貢献し、他の人を助ければいい。みんながそう考える事で、私たちキョーセーの「協働体制」が整ってきました。
「1+1は、5にも10にもなる!」を私たちは日々実践体験しています。
心と体が健康で伸び伸び「自分」を発揮できること~それが、キョーセーの原動力となっています。そしてこれからも、本当の意味での「ホワイト企業」となるべく、経営者と従業員全員が出来ることから一歩一歩前へ進んでいきたいと思っています。
2. 健康経営組織体制
3.花いっぱい推進委員会
環境認証ISO14001に関連する活動として、最初は始められました。
当初は年1回でしたが、サンパチェンス、ベゴニア、マリーゴールド、ビオラなど試行錯誤で様々な花にチャレンジする中、真夏の暑い時期を避けて、春と秋の2回、季節の花の植え付けをするようになりました。現在まで活動が続いている大きな理由は以下の3つで、メンタルヘルスの向上に大変役立っています。
① (ハンディのある方も健常者も)誰もが参加でき、役員・社員総出で平等に分担を決め、活躍できることは大きな自己肯定感につながります。例えば休日の水やり当番だけでは花が弱ってしまうという意見があれば、タイマー付き自動給水装置を作る者が現れ、成長の悪いプランターがあれば気にして花殻摘みをこまめにアシストしたり、培養土を継ぎ足したり、花が病気にかかれば花好きの家族から対処法や薬を調べてきたり、自分の出来ることで意欲的に活動に参加してきました。
② 近年はIT化やリモートワークによるコミュニケーション不足があるといわれますが、太陽の下での花の植え付け作業では、普段は話すことのない他部署の社員や役員との交流ができ、一緒に体を動かすことでストレス発散と笑顔につながります。
③ 美しい花を目にする機会が増え、役員や社員の癒しとなっています。また、毎日の水やりの際には、地域住民の方からもお声をかけて頂き、笑顔で挨拶ができるようになりました。
4. 心の健康づくり推進体制
推進体制 | 担当者名 | 役割等 | ||||||||||
従業員 | ストレスや心の健康について理解し、自分のストレスに適切に対処し、 必要に応じてメンタルヘルス相談をすること。 | |||||||||||
統括責任者 | 専務取締役 覚明道夫 | 働きやすい就業環境づくりのための企画、規定整備、社長への連絡対応を行う。 | ||||||||||
管理監督者 | 各所属部門長 | 職場の管理監督者として、職場環境等の改善を通したストレスの軽減、部下からの相談への対応を行う。また、管理監督者自身も必要に応じてメンタルヘルス相談をする。 | ||||||||||
事業場内産業保健スタッフ等 | 管理監督者を含む従業員の活動を支援する。 | |||||||||||
組織体制 | 産業医 | 笠原章 先生 | *心の健康づくり計画の企画・立案及び評価への協力 | |||||||||
*従業員、管理監督者からの相談への対応と保健指導 | ||||||||||||
*職場環境等の評価と改善によるストレスの軽減 | ||||||||||||
*従業員、管理監督者等に対する情報提供及び教育研修 | ||||||||||||
*外部医療機関等への連絡 | ||||||||||||
*就業上の配慮についての意見 | ||||||||||||
メンタルヘルスアドバイザー (精神医) | 桑原心療内科 クリニック 院長 桑原照茂先生 | *高ストレス者の面談、カウンセリング、診察、就業可否の判断と助言を行う。 | ||||||||||
*会社及び従業員の相談対応、精神医としての意見書作成、会社への指導助言 | ||||||||||||
衛生管理者リーダー | 総務課長 小泉利昭 | 産業医と協力して、心の健康づくり活動を推進する。 | ||||||||||
人事労務管理部門 | 総務部長 山崎弘幸 | 従業員及び管理監督者からの相談があればその対応を行う。また、管理監督者だけでは対応が困難な問題(職場配置、人事異動等)に対応し、また、労働時間等の改善及びキャリアコンサルティングと適正配置を行う。 | ||||||||||
メンタルヘルス推進担当者 | 総務部総務課 担当者 | 原則として衛生管理者等がその役割を担うものとし、産業医の助言を得ながら、心の健康づくり計画の企画、立案、評価・改善、教育研修等の実施、関係者の連絡調整などの実務を担当し、事業場の心の健康づくり活動を中心的に推進する。 | ||||||||||
安全衛生委員会 | 安全委員長・ 衛生委員長 | 事業場内メンタルヘルス推進担当者を中心に心の健康づくり計画の策定に関わる。また、計画どおりの心の健康づくりが進められているか評価を行い、継続的な活動を推進する。 |
5. 健康経営活動内容
- 夏冬・年2回の健康セミナー実施。
- 年1回のメンタルヘルスセミナー実施。
- ラジオ体操(全員参加)、隙間時間ストレッチ
- 健康診断(全員)・保健指導(対象者全員)
- 感染症予防対策強化(インフルエンザ集団接種と経費助成)
- スポーツ優待券配布(ジム、スキー・スケート、温泉、海の家等)
- 学部不問採用・障がい者雇用・高年齢者雇用と相談員2名の設置。
- 家族時間のための休暇設置と30分・1時間・半日単位での取得制度
- 健診後1か月以内の再検査・精密検査勧奨。(検査のための休暇設定)
- 毎月労使協議会(通称:三六会議)を開催し、経営者と従業員の意見交換実施。
- 年度ごとのイベント計画と実施。(毎年3月1日付・計画公表と健康宣言)
- 花いっぱい推進委員会による花の植え付け展示活動
- 改善提案活動—-提案1件につき報奨金500円と半年スパンの評価による改善手当金(部門・個人、各月額千円)の支給。
- 各所属における年1回のボランティア活動の実施。
6. 健康診断結果の向上
○有所見者(3.経過観察、4.要治療者、5.要精密検査の判定者)
項 目 名 | 2015年 | 2020年 |
脂質異常(高脂血症) | 67人(51%) | 51人(35%) |
肝 機 能 障 害 | 49人(37%) | 36人(25%) |
高 血 糖 値 | 52人(39%) | 17人(12%) |
高 血 圧 症 | 36人(27%) | 28人(20%) |
高 尿 酸 値 | 19人(14%) | 17人(12%) |
(全132名) | (全144名) |
○総合所見の割合明細
区 分 | 2015年 | 2020年 |
要 観 察 者 | 61名(46%) | 55名(28%) |
要治療・要精密検査 | 65名(49%) | 61名(42%) |
(全132名) | (全144名) |
○肥満度 BMI25以上
肥 満 度 | 2015年 | 2020年 |
BMI25以上 | 41名(31%) | 38名(26%) |
(全132名) | (全144名) |
7.表彰等
<厚生労働省>
2015年12月 トモニン 取得(男性社員・介護休業3か月取得実績)
2016年 8月 厚生労働省 くるみん(一つ星)取得
2017年 9月 高齢・障害・求職者支援機構
理事長賞受賞(障害者支援)
2020年 4月 高齢・障害・求職者支援機構
障害者雇用好事例表彰
2020年12月 くるみん(二つ星)取得
2021年 3月 プラチナくるみん 取得
<経済産業省>
2018年 2月 健康経営優良法人2018 認定
2018年12月 地域未来牽引企業(経済産業省) 認定
2019年 2月 健康経営優良法人2019 認定
2021年 2月 健康経営優良法人ブライト500 取得
<福井県>
2020年12月 福井県発明協会永年功労賞 受賞
女性活躍推進企業プラス
社員ファースト宣言企業
キャリアアップ実践企業
父親子育て応援企業
<越前市>
すまいる事業 すくすくスマイル企業(子育て支援)
すまいる事業 健康すまいる企業(健康増進)
たばこ対策宣言事業所
男女共同参画推進企業